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北岳に咲く花  クモマナズナアブラナ科 写真 深谷利彦
高山植物の中には「クモマ」という名の付くものがある。
クモマスミレ、クモマミミナグサ、クモマグサ、クモマユキノシタ等々。
そしてクモマナズナ。
クモマとは雲間と書き高山に咲くことを意味している。
それなら高山に咲く花はみんなクモマの名が付いても良さそうだが、そうなると面白くない。
名前の由来は色々だ。

高山植物の人気ランキングというのを雑誌で見たことがある。
1位がコマクサで2位がハクサンコザクラかチングルマだったような気がするが違っているかもしれない。
それでもその中にクモマナズナが入っていなかったことだけは確かだ。
高山植物の魅力は険しい山岳地帯に可憐な花を咲かせるところにある。
コマクサのように他の植物が生きていけないような砂礫地に深く根を伸ばして生きる姿は
誰もが感動するし、その風貌も他では見られない個性的なものなので人気があるのも頷ける。
それではクモマナズナはどうだろう?
環境は岩場の隙間など荒々しい場所に咲くから高山植物らしさとしては文句ない。
しかし花の色は白、花の大きさは7,8㎜であまり目立つ存在ではない。
それに花の形はアブラナ科らしい見慣れた形をしている。
やっぱり人気がないのは致し方ないことか?

北岳では山頂周辺によく咲いている。


2012/06/30 Canon5DⅡ SIGMA70㎜マクロF2.8


2011/07/10 NikonD300 SIGMA50㎜マクロF2.8
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