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岡崎公園のイチョウを撮る 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
イチョウ/イチョウ科 

 毎年出かけている岡崎公園のイチョウ。今年も撮影してきましたので紹介しながら撮影の意図を説明してみたいと思います。まあ私がどんなことを思いながら撮影したかということなので参考にしてもらうほどでもないかもしれません。
 どんな写真でもシャッターを押すときにはこんな風に撮りたいという意図があります。その意図が人にも伝わればある程度成功した写真と言えます。難しく考えないで気に入った場面を感じたままに撮ればいいことなのですが、自分が捉えた印象を的確に伝えるにはある程度の基本的な知識も必要になります。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f11 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 +1/3

まずは素直に黄葉したイチョウの立ち並ぶ様子を横位置と縦位置で撮影してみます。
大きな樹の迫力や見た目の印象を写真で見せるのはとても難しいものです。
実際の感動が写真から伝わりにくいのは
全体を入れようとして広角レンズを使うと小さく写ってしまうし
望遠レンズでは全体が入りきりません。
全体を写しながら大きさも表現したいときの基本は
広角レンズで下から見上げるように撮影することです。
ただあまりデフォルメしてしまうと見た目の印象とは違ったものになるので
その辺は何を意図して撮りたいのか考えてみるといいかもしれません。

私の場合はまずは見た目の印象に近い写真を撮ろうと心がけます。
それは最初に見た感動に近い映像だからです。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f11 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 +1/3

空に向けて紅葉を撮影する時は明るく透き通るように撮りたいものです。
そのためには露出をプラス補正することも大切です。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f11 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 +1/3

岡崎公園のイチョウの魅力は黄色い絨毯のように広がる落葉と
朝陽による幹の陰の模様の面白さかなと思っています。
したがって朝陽を入れた写真も多くなります。
上の写真は到着してすぐに撮影したもので
太陽は昇ったばかりなのでまだ全体的には暗く陰影の面白さを出すところまで行っていません。




撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f16 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 -0.7

少し違う角度から撮影した一枚ですが
太陽の光が前の写真よりシャープに写っています。
これは絞り込んだ結果で
最初は絞りf11でこれはf16です。
太陽を画面に入れて星模様にシャープに写したい時は絞り込むほどシャープになります。




撮影地 新城市 2019/11/02撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f16 絞り優先モード オート ISO400 焦点距離16㎜ 露出補正 -1.0

少し太陽の位置が高くなってくると
樹の幹の影が強く出てきます。
それがこの場所での撮影狙いのメインになっています。
前の写真と比較すると影が強くなっているのが分かりますね。
そして下の写真になるとさらに陰が強くなっています。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f16 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 -0.7

一面に広がる落ち葉の絨毯と樹の幹の陰、
そして太陽を取り入れるのがこの場所での撮影目的となっています。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f16 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 -0.7

陰を真ん中に持ってきて印象を強調してみました。
イチョウの落ち葉がもう少し新鮮で黄色いともっとよかったのですが
こればかりは出会いなのでどうすることもできません。



撮影地 新城市 2019/11/02撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f16 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 -0.7

こちらは横位置で広がりを見せながら落ち葉と影と太陽を組み合わせたものです。
太陽の位置が高くなると画面構成が中途半端になってしまうため
このような写真はここまで。

この後は視線を変えた写真を撮ってきました。



撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f11 絞り優先モード オート ISO200 焦点距離16㎜ 露出補正 +0.3

広角で樹の幹をシルエットにしてイチョウの黄葉を
下から見上げた写真です。
見た目の印象とは少し違って広角レンズの特性を生かした撮影です。




撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 f5.6 絞り優先モード マニュアル ISO200 焦点距離180㎜ 露出補正 -1 2/3

イチョウの葉をクローズアップした写真も撮りたいものです。
実際に枝についている葉をアップするのもいいし
落ち葉を写すのも面白いものです。

ポイントはいかに葉を浮かび上がらせることができるか。
こんな時、朝はスポット光のように光が入る場面が多いので
浮かび上がっているところを切り取るといいですね。




撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 f5.6 絞り優先モード マニュアル ISO200 焦点距離106㎜ 露出補正 0

縦に伸びる樹の幹の黑と横に伸びる鮮やかな黄色い葉の対比もよく
スポット光の感じもいいなと思って撮影しました。




撮影地 岡崎市 2019/11/30撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 f8 絞り優先モード マニュアル ISO200 焦点距離70㎜ 露出補正 -2/3

最期は陽も高くなってきたので
紅いもみじも取り入れて撮影。

到着してからここまで30分。
朝の光のドラマでもあります。

まだ間に合いますので是非お出かけください。
お勧めは7:10~7:40の間です。



深谷


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