白山のクロユリを撮る 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
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クロユリ/ユリ科
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撮影地 白山 2018/07/23撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 f5.6 ISO200
クロユリの魅力はやはり花の色。 一般的には黒い花は人気がないのにクロユリは誰もが関心を示す高山植物となっています。 ユリというと大きな花をイメージしますが、クロユリはとても小さく花の大きさは2.5㎝ほど。 撮影に当たってはその色を忠実に出すことと 中の網目模様を見せることでしょうか。 それから花柱や雄しべにピントを合わせることも撮影に当たっては大切な要因となります。 もう一つ付け加えるなら植物写真では葉をどのように取り込んで見せるかということも大切なポイントです。 クロユリは3~5枚の葉が輪生しますので 花と合わせてその様子が分かるアングルが求められます。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 f5.6 ISO200
これも1枚目と同じような意図で撮影しています。 それからクロユリは下向きに花を咲かせますのでカメラの位置は 下から少しあおるような角度で撮ると生き生きとした表情になります。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 f5.6 ISO200 これは今一つピントが合っていませんが敢えて紹介するのは 花柱のない雄しべだけのクロユリです。 クロユリには両性花と雄花だけのものがあるので、そのことを知っていると 植物写真としては意味のあるものになってきます。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f5.6 ISO200 一般的に花の撮影の時、花そのものに目線が向けられて周囲を見る目が疎かになりがちですが、 生えている環境やその場の状況なども意識的に取り入れると 雰囲気のある写真になります。 この写真はクロユリが1輪しか写っていないので少し寂しいですね。 背景にもう1輪か2輪ボケて入っているとより臨場感が生まれたと思います。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f5.6 ISO200 これは意図的に青空を入れ真夏の草原に咲くクロユリの佇まいを写したものです。 花そのものの表情は見えなくても全体から受け取る状況から 夏山の空気感なども見えてくるのではないでしょうか。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 f5.6 ISO200 これは花の表情をクローズアップさせた写真です。 3裂する柱頭、雄しべ、網目模様の様子などより鮮明に見せたくて撮影しました。 こんな時は逆光の透過光で撮影すると透明感も出てきます。 絞りをf5.6で撮影していますが、f8の方がよかったようです。 網目がもう少し鮮明に表現できたように思います。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f5.6 ISO200 クロユリには白花はなく黄花タイプのものがあるのですが、 それに近いタイプかなと思って撮影しました。 本来の黄花は網目がもっと不鮮明になるようです。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 f5.6 ISO200 クロユリの花を撮影するとき、どうしても正面から中を覗き込むような撮り方をしますが、 横顔もなかなか素敵です。 撮影地 白山 2018/07/23撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f5.6 ISO200 上の写真と下の写真は同じ花を日にちと時間を変えて撮影したものです。 上は少し雲の多い中、午後の撮影で 下はその二日後の朝、撮影したものです。 背景の山が白山。 光の印象の違いが鮮明ですね。 撮影地 白山 2018/07/25撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 f5.6 ISO200 それとたった2日で花が傷んできています。 どんな花でもそうですが見頃は2日だけなんですね。 だから新鮮な綺麗な花に出会えた時は 運がいいと思い感謝することも忘れないようにしたいですね。 撮影地 白山 2018/07/25撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 f5.6 ISO200 朝露に濡れるクロユリを写したいと思ってあちこち探しましたが これはと思うものが見つからず、その中でこれが一番だと思えた花です。 これも雄花だけですね。 撮影地 白山 2018/07/25撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 f5.6 ISO200 これは望遠撮影。 マクロは鮮明さが出て望遠は雰囲気が出ます。 レンズを変えて撮影してみると同じ花でも表情が違って見えてくることもあります。 今回は撮影のノウハウというより 植物写真として何をどう撮るかということが中心になりました。 深谷 |