サンカヨウを撮る 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
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白馬尻のサンカヨウ/メギ科
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撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4
少し雨に濡れて花弁の縁が少し透けるようになっています。 もっとスケルトンになっていたら、その部分の接写をしますが、 やや中途半端だったので全体の様子を切り取っています。 差し込む朝の光が印象的で、その陰影もいいかなと思いました。 花は葉にかぶらないようなアングルでピントは蕊に合わせています。 サンカヨウの写真は特徴的な大きな葉とその中心に立ち上がるようにして咲く 白い花を組み合わせることが撮影の王道ではないかなと思っています。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4
これは1枚目の写真を撮っている時に光が変わった瞬間のものです。 少し日が陰った瞬間なので、1枚目のような陰影が消え よりしっとりとした写真になりました。 そして背景の木々の間からこぼれる光が、より印象的な色彩になりました。 光によって写真の印象が大きく変わるいい例ではないでしょうか。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 これは強い陽射しの中に咲くサンカヨウですが 葉に写っている花の影が印象的で、太陽の角度なども分かって 撮影した時間帯なども想像させてくれます。 とかく白い花は陽射しの強い中では絵になりにくいのですが 陰影をうまく利用すると面白い写真になります。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 これも陰影を利用して花を浮かび上がらせる写真。 撮影パターンはどれもよく似ていますが 撮影する側からすれば、咲いている花はみんな違うし 綺麗なのでどれも撮りたくなるんですね。 黒い影の中に白い花を収めるのがポイントです。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 これまでの写真の中ではサンカヨウの花が一番白く清楚な感じで写っています。 逆光による透過光のなせる業です。 白い花は見た目の美しさを表現するのが難しいのですが これはうまく写せたと思っています。 そして朝の時間帯の陽ざしが柔らかい内に撮影することも 鉄則かもしれません。 まあ全てが出会いなのでその時々の条件の中でどう撮るか、 それに尽きるんですが。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 ここからは広角レンズ撮影です。 広角レンズは広い範囲を写せる訳ですので どこをどう切り取るかが最大のポイントになります。 主役はサンカヨウですのでサンカヨウの花が群生している場面がベストですが 必ずしも理想的な場面ばかりではありません。 私が広角で撮影するときに一番大事にしていることは花の配置と 周囲の環境をどう入れるか。 出会ったその場で瞬時に判断して撮影しなければなりません。 群生していなくても広角ならではのデフォルメした撮影も面白いので その時々で判断します。 上の写真はそこそこ咲いていますが驚くような群生でもないし、 接写したくなるような状況ではありません。 それを敢えて広角で撮影してみようと思ったのは 背後の木々。雪の深い地域らしく幹の根元が曲がっています。 そんな環境に咲く様子を写しとめられると思ったからです。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 これも同じような状況ですが撮影の意図が少し違います。 初めの写真は絞り込んで奥までピントが合うように撮影していますが、 これは開いて手前の花だけにピンとが合うように撮影しています。 その訳は後方の花にインパクトがないため。 手前の花だけに視線を持ってきた方がサンカヨウの花が生きます。 後までピントを合わせると全体的に散漫な印象の写真になったと思います。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 NikonD810 NIKKOR VR16-35㎜ F4 これは最初の広角写真と同じ意図で撮影した横位置のものです。 群生していれば広角の魅力がもっと生かせる写真になったのでしょうが、 これも出会いの中での一コマですから。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 これはサンカヨウとキヌガサソウが一緒に咲いている様子を望遠で切り取っただけですが、 木があることによって咲いている環境がよく見えていい場面だと思って撮影しました。 この後は少し視線を変えた写真2枚です。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4 サンカヨウの花を正面からではなく裏から撮影したものです。 いつも正面から花を見ていると裏からの姿が新鮮に見えます。 こんな撮り方も面白いですね。 ただし撮りたくなる場面に出会った時だけですから。 これは光の感じがよかったので撮ってみたくなりました。 撮影地 白馬尻 2018/06/19撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8 最期はマクロレンズで撮影した一輪の残り花。 撮影のテクニックではなく視点をこんなところに持ってくるのも面白いのではないでしょうか。 深谷 |