親海湿原に咲く夏の花 写真 深谷利彦
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毎年季節を変えて何度も訪れている長野県安曇郡白馬村にある親海湿原。
隣には姫川源流自然園もある知られた場所だ。 今年は自然農を学ぶために3月から毎月安曇野を訪れているので その都度、親海湿原も覗くようにしている。 1ヶ月違えば咲いている花は一変する。 その様子を観察できるのはありがたい。 7月はすっかり夏の花に様変わりしていた。 理想はコオニユリが最盛期の頃だが、この日はコオニユリが咲き初めで、クサレダマが見頃だった。 さらに面白い情景をいつも見せてくれるドクゼリや サワギキョウやコバギボウシ等もいい感じに咲いていた。 撮影は早朝5時半~6時半の1時間。 夏とは言え、湿原の朝はひんやりしていて気持ちがいい。 少しでも涼を届けられるといいが、伝わるだろうか? 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 ドクゼリに張られた蜘蛛の巣、朝は露が付いて面白い情景があちこちで見られる。 花の撮影をしたくて来ていても、こんな情景を見ると花ではなく蜘蛛の巣にフォーカスしてしまう。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 ドクゼリの花はセリ科らしい美しい花を咲かせる。 それだけでもいいが、朝露を纏っているとさらに美しく輝く。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 このドクゼリらしい独特の姿がお気に入り。 色は白いが夜空に打ち上げられた花火のようだ。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 コバギボウシが咲き出したばかりだった。 したがって傷んだ花は一つもなかった。 花の撮影は雄しべの葯が綺麗であることが第一条件。 その条件をクリアーしているのだから何も言うことはない。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 コバギボウシは色の濃淡がある。 色の濃いものもいいし、こんな風に少し淡い色のものも爽やかでいい。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 雄しべが綺麗だったので、ついつい接写をしてみたくなった。 突き出た雌しべと共にその表情がわかって面白い写真になった。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 クサレダマも夏の湿原には欠かせない花。 爽やかな黄色が涼を運んでくれる。 この日のクサレダマはこれまで見てきた中で一番の群生だった。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4 群生するクサレダマ。 あと3日もすればもっと黄色が目立つようになったはずだ。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 クサレダマのこんな情景を撮りたいといつも思っていたが、その場面に出会うことができた。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 サワギキョウの花を見ると夏の暑さに翳りが見え始めるというイメージを持っていたが、 今年の夏は暑い。 それでもこの爽やかな紫色を見ていると涼しさが吹き抜けていく。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 サワギキョウは群生している光景より、こんな感じの咲き方が好き。 ドクゼリやコバギボウシと共に仲良く咲いていた。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 コオニユリはこの時期の湿原の中では最も目立つ花。 鮮やかなオレンジ色が強いインパクトを伴って目に飛び込んでくる。 この日は咲き初めだったので咲いている花の数は少なかったが、 それでも私が主役よと言わんばかりの存在感だった。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 コオニユリの表情は咲いている花だけでなく、蕾にも表情がある。 だから花と一緒に蕾も写っていないと落ち着かない。 2015/07/25 白馬村 NikonD810 TAMRON SP90㎜マクロ F2.8 撮影を終えて帰ろうとした時に目に入ってきたコバノカモメヅル。 コオニユリやサワギキョウやクサレダマなど大きな花に目が行っていると気づかない程小さい。 撮影し終えた気持ちのゆとりがこの花に気づくこととなった。 最後まで楽しめた親海湿原だった。 この次は8月末に訪問予定。 |