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霜は芸術家 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
オオイヌノフグリ Veronica persicaゴマノハグサ科 

撮影地 豊田市 2013/11/23撮影 Canon5DⅡ SIGMA70㎜マクロF2.8

撮影地 高浜市 2010/12/28撮影 NikonD300 SIGMA50㎜マクロF2.8

 霜の撮影でお気に入りの野草がいくつかあるが、オオイヌノフグリもその一つ。まず葉の造形がいい。次に色彩が豊かでいい。そして霜の表情がいい。魅力を語りだすといくらでも出てくる。
 霜が降り始めた12月初旬の冷えた朝、真っ先に探したくなるのがオオイヌノフグリに付いた霜。探さなくても普通に生えているので苦労はないがお気に入りの表情となるとそうでもない。まず葉の密度が濃いこと。さらに緑一色ではなく、茶褐色のものや淡い色のものが混じって色に変化があること。そして一番肝心なのが霜がうっすらと乗っていること。霜が濃いと微妙なディティールが消えてしまうので、あくまでもうっすらとした霜がオオイヌノフグリにはいい。葉に細かい毛があるので表面が白い点となってまるでパウダーをまぶしたような素敵な表情となる。
 いくらでも生えていても私が理想とするオオイヌノフグリの表情にはなかなか遭遇しない。そこが面白さでもあり、出会った時の喜びも大きいのである。ともあれオオイヌノフグリの霜はとにかく美しい。


撮影地 碧南市 2009/12/29 NikonD300 SIGMA50㎜マクロF2.8


撮影地 碧南市 2012/12/02 NikonD300 SIGMA50㎜マクロF2.8


撮影地 安城市 2008/12/20 NikonD300 SIGMA50㎜マクロF2.8
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