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霜は芸術家 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
天生湿原霜模様 2015/10/16撮影

  今年最初の霜撮影は天生湿原。カツラの大木やブナの紅葉を見に出かけてきた天生だったが、予期せぬ霜に出会ってご機嫌。朝早く到着したことが、この出会いにつながったと喜んだ。
 霜の魅力はこのシリーズの中でも散々語ってきたので改めて言うまでもないが、コメントを書くたびに同じことを書きたくなるほど魅力がある。霜は植物の表情を一変させる。なんでもない草叢も霜によって輝きを放つ。陽が当たるまでのつかの間の芸術。それぞれの植物たちのディティールが明確になり、見えなかったものまで見えてくる。枯草も枯葉も霜によってお化粧を施され、スポットライトを浴びるスターのように輝く。
 天生湿原で見る霜は天生湿原だけのもの。霜そのものも気象条件によって毎回違ったものになる。植物たちも一日一日と変化している。今日の出会いは今日だけのもの。だから新鮮で美しく、いつもいつも輝きに満ちている。


撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4
湿原に降りた霜も陽が当たればすぐに解けてしまう。
つかの間の舞台だが、刻一刻と変化する様子を眺めているのも悪くない。




撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4
この草叢は霜が無ければまず撮影することもないだろう。
霜によって一本一本の草の表情まで見えてくる。




撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4
霜による縁取り化粧。何気ない足元にも芸術が展開されている。



撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4
ミツバオウレンの葉だろうか、枯れ行く過程でいろんな色に変化している。
それを霜が見事にプロデュースしていた。



撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 Canon5DⅡ Canon EF70-200㎜ F4
立ち枯れたコバイケイソウもなんだか華やいで見えた。



撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4
モミジの落葉も色が褪せはじめているが、霜によって再び表舞台に上がったように見える。



撮影地 天生湿原 2015/10/16撮影 NikonD810 NIKKOR 16-35㎜ F4
華やかさではなくしみじみとした色合いに心が惹かれる。


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