霜は芸術家　写真　深谷利彦　Toshihiko　Fukaya

ほんのり霜模様　2015/11/28・12/02撮影

　毎年12月になると霜の降りる日を楽しみにしているが、先日待望の霜が自宅周辺で見られた。まだ気温がそれほど下がっていないのですぐに解けてしまうつかの間の霜だったが、この冬最初の霜に少なからずときめいた。
　霜にも色々あって、大地が真っ白になる程の強い霜もあれば、草叢のほんの一部がささやかに白くなる薄い霜もある。どちらも面白いが個人的に好んでいるのはうっすらとした霜。植物のディティールが消えずにそのままになっているところがいい。ほんの少しパウダーをまぶしただけのような霜だが、輪郭がはっきりしたり葉の表面の細かい毛が浮き出たりして、魔法のように美しく変身させる。
　この冬も自宅周辺で霜と戯れることになりそうだ。

撮影地　高浜市　2015/11/28撮影　NikonD810　SIGMA　50㎜マクロ　F2.8