霜は芸術家　写真　深谷利彦　Toshihiko　Fukaya

霜の撮影では定番となっているオオイヌノフグリ。定番なのは身近にあって美しいから。自宅周辺で霜の撮影をすると植生が限られているのでいつも同じような被写体となってしまう。場所を変えればいつもと違う植物の霜の撮影ができるはずだが、霜はいつでも見られるわけではない。冷え込んでも風の強い日や湿度の低い日では霜は降りない。だから霜の降りた日に近所で撮影することが多くなる。時々天候を見計らって少し遠くまで車を走らせることもあるが基本的には近所が多い。それでもいつも新鮮な思いで霜を見られるのは綺麗だからに他ならない。同じような霜に見えても場面は全て違う。その違いにくすぐられて気持ちも高ぶる。 　オオイヌノフグリは秋に新しい葉が芽生えて冬を越す。初めは新鮮な緑色をしているが、やがて茶褐色に変わってくる。中には赤味を帯びるものもあって、そこに霜が降りると素晴らしい色彩になる。今は緑のものが多いが、色づき始めたものも少しずつ出てきた。これから2月いっぱいまでオオイヌノフグリはいろんな表情を見せてくれる。

撮影地　安城市　2015/12/09撮影　NikonD810　SIGMA50㎜マクロF2.8




撮影地　安城市　2015/12/09撮影　NikonD810　SIGMA50㎜マクロF2.8