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霜は芸術家 写真 深谷利彦 Toshihiko Fukaya
カラスノエンドウ/マメ科 

撮影地 矢作川 2016/1/2撮影 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8

  霜の撮影は目に飛び込んできたいいなあと思える場面を素早く撮影することが多い。つまりあまり考えていない。見たままの印象をそのまま画面に収めている。ところがカラスノエンドウだけはなかなかそういう訳にはいかない。ぱっと見ていい場面があまりないからだ。小さな葉が絡むように生えていてインパクトが少ない。それでもいろんな植物に降りる霜の表情を撮影したいと思っているのでいい場面がないか探すことになる。こういう行為は私の撮影スタイルに反する行為だがこういうこともある。結果的に撮影したこの一枚は霜のついた葉のクローズアップ。しかも朝日を受けた透過光での撮影となった。私は基本的には霜の撮影は陽が当たらない状況で撮影するのが好きだ。霜のディティールや張りつめた緊張感は陽が当たってしまうと消えてしまうからだ。ところがカラスノエンドウを撮影しようと思っていろいろと観察しても撮影したくなるいい場面が見つからない。霜が降りた状況下では個性が出ない植物かもしれない。そんなこんなでとりあえずカラスノエンドウも撮影してみたが、この先もっと素敵で魅力的な場面が待っているかわからない。次の霜の撮影にも期待をしてみようか。

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