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スミレの散歩道2016  シコクスミレ/スミレ科 写真 深谷利彦

毎年同じ場所で同じスミレを観察していても、状況は毎年違う。
したがって撮影した写真も毎年違ったものになり一枚として同じものがない。
当たり前のことだがそこが面白いからやめられない。
去年はこの場所にこんな風に咲いていたよなと思っても
同じように咲くことは絶対にない。
私が特に心がけていたいと思うことは、去年や過去の良かった時の状況と比較をしないこと。
比較をすると過去を持ち運んで今が見えなくなる。
もちろん昔と比較して花が少なくなったとか、咲いていた花が見られなくなって残念な思いをすることは当然ある。
私もそんな感情を抑えきれないことも少なくない。
問題はその気持ちを引きずること。
そうするとせっかく綺麗に咲いている花が見えなくなる。
残念な思いを残して撮影しても感動する写真にはならない。
なぜなら自分が感動していないから。
仮に残念な思いをしていても気持ちを切り替えて今を見るようにすると、
いろんなものが見えてきて思いがけない場面に出会うチャンスが多くなる。
目的の花が咲いていなかったり終わっていても、いま旬に咲いている花にフォーカスすればいい。
今まで見えなかったものや素敵な状況を花たちが誘ってくれるようになる。
なんか変な方向に話が進んでしまったが、野草の観察をする時の一番大切なことだと思っているので
ついつい綴ってしまった。

さてシコクスミレ、今年も観察できて幸せ気分。
去年と同じ場所で撮影したが今年も輝いていた。
咲き始めのシコクスミレは丈も低く這うようにして咲いているものが多い。
撮影しにくいがそれもまたよし。工夫しながら撮影する楽しみとなる。
やっぱり記憶の中の花より、いま目の前に咲く花の方がいい。



2016/4/16 面ノ木 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8




2016/4/16 面ノ木 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8




2016/4/16 面ノ木 NikonD810 SIGMA 50㎜マクロ F2.8

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