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野菊を訪ねて~ ナカガワノギク/キク科  撮影地 徳島県 撮影日 2014/11/10

四国に咲く野菊の仲間を予てから見てみたいと思っていた。
特に11月は咲く種類も多く、珍しいものも多く咲くと聞く。
その中で特に特異的な存在がナカガワノギク。
徳島県の那賀川水系だけ咲くもので渓流沿いに咲く珍しい野菊だ。
葉にも特徴があって、『日本の野菊』の著者いがりまさし氏の解説によると、
「葉が狭被針形になり、葉身の基部が流れて葉柄が不明瞭になるのが特徴で、似たような葉を持つキク属は他にない。」
とある。
つまり特定の地域だけに咲く極めてレアな野菊ということだ。

正直言って、実際に観察するまで、ナカガワノギクの良さは分からなかった。
図鑑で見ても普通の白いキクにしか見えず、何がどうなんだろうとあまり魅力を感じるものではなかった。
ところが実際に観察してみると、
いやはや素晴らしいのなんのって、心臓がバクバクするほど感動した。
まず、咲いている環境に驚く。
岩場の隙間を見つけて咲く様は野菊のイメージからかけ離れている。
そして何よりも花が美しい。
舌状花は白いが花が終わりに近づくと淡紅紫色に変わってくる。
その全てが美しい。
しなやかで優しくて逞しくて、こんな形容が当てはまる素敵な野菊だった。


花の大きさは4㎝程ある。岩場に咲いているのでよく目立つ。
何と言ってもこの景観が素晴らしい。




午後の陽ざしに川面が煌めいている。その上には凛として咲くナカガワノギク。
このシチュエーションがたまらない。




岩場に咲く大きな株が目に入った。とても美しい。
この岩の向こうに那賀川が流れている。




こんな感じであちこちに咲いている。
どこを見ても美しい情景だった。




岩場の絶壁にもよく咲いていた。
こんな環境で咲く野菊は確かに珍しいんだろうなと感慨深く眺めた。




別の場所ではこんな素敵なシチュエーションもあった。
力強い生きざまにただただ感心するばかり。




花が終盤になるとピンク色に変化をしてくるようだが、その色彩も素晴らしい。



最後まで目を楽しませてくれるナカガワノギク。
鮮烈な出会いだった。




ナカガワノギクの総苞の様子。
外片が長く内片の先端と同長になるのが特徴。




葉の様子
基部はくさび形で先は3中裂する。

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